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朝鮮戦争 6

朝鮮戦争 6

 

 韓国政府の公式資料「北韓30年史」は、朝鮮戦争の韓国軍側の戦死者を

14万7000人としている。

 

 負傷71万人。行方不明13万人であるので、韓国軍兵士として、地獄を見たものは、約98万人である。

 

 韓国側民間人については、死者約37万人。負傷者23万人。拉致された者、8万5千人。行方不明が33万人。北朝鮮軍に強制的に徴集された者、40万人である。

 つまり、民間人が約140万人、地獄の思いをしたと韓国政府自身が言っている。

 ノ・テウ政権の大統領補佐官キム・ハクジュンは、200万人の被害、としている。

 この200万人の被害に、さらに韓国国内の、「共産主義者の嫌疑をかけられて無実の罪で処刑された可能性のある人々」も、済州島を中心に2万人以上いるのである。

 

 さらに韓国の社会学者の推計によると、75万人前後の離散家族が生まれた。

 流布される説では離散家族1千万人とも言われる。

 そして、アメリカ人14万人、中国人90万人をはじめとして、北朝鮮側の死者を含めると、500万人が犠牲になった、と韓国人の大統領補佐官自身が言っている。

 

 問題はこのような、惨憺たる歴史を問題にせず、韓国は、朝鮮戦争以後、日本の軍国主義帝国主義、植民地支配を批判する事を官民あげて行ってきたということにある。

 率直に言えば、朝鮮戦争は、日本との関係はもはや問題にするに足りぬといえるほどの最悪な事態だった。仮に日本との関係を忘却するわけにいかないとしても、韓国人自身が忘れるにしてはあまりに大きな被害をもたらしたのが、朝鮮戦争だったのだが、それにしては、異常なまでに、韓国人は朝鮮戦争を話題にしなくなったのである。

 この事自体が、韓国史上の重大な問題をはらんでいるのではないだろうか。

 

 韓国人はほんとうは「将来に起こりうる戦争の惨禍」はまぎれもなく、「ふたたび起こるかもしれない隣国北朝鮮との戦争」であるにもかかわらず、韓国の「平和運動」は、イコール「慰安婦の少女像は平和の碑」だということで、韓国の平和は「日本」に対して平和の圧力をかければ、実現される平和なのだ。これは、倒錯してるとしかいいようがないのだ。まるで、朝鮮戦争はなかった、みたいではないか。

 

 朝鮮戦争は多数の戦争孤児、戦争未亡人を生み、長く彼ら、彼女らに苦難の道を歩かせることになったが、韓国人は反日テーマの「独島」「植民地」「挺身隊被害」(慰安婦が「強制」であることを強調する言い換え語)戦争孤児、戦争未亡人のことを忘れ去った。

 ベトナム戦争のライダイハンを韓国の左翼市民団体が韓国政府を非難して主張するときでも、それは米韓軍事同盟のベトナム戦争批判は、現在の米韓軍事同盟の批判になるからであって、朝鮮戦争の被害については、黙して語らないのである。

 また、米軍兵相手の売春婦を洋公主(ヤンコンジュ)イコール李氏朝鮮時代のお姫様を公主と言ったことから、米軍兵相手の売春婦をお姫様とからかった)ことの不道徳性を忘れてしまった。

 

 日本では、終戦記念日、広島、長崎慰霊祭が平和への誓いを行う重要な年中行事であることはまぎれもない事実であるが、韓国では、北朝鮮の侵略の日は、ほとんど官民あげての朝鮮戦争回顧(先祖隣人の惨憺たる戦争体験の追悼)と平和への決意表明の日とはならないのである。

 1956年の第三代大統領選挙に立候補した元朝鮮共産党員で、進歩党党首曹奉岩は韓国国民の210万票の得票を得たが、その曹奉岩は1959年には、李承晩政権によって、処刑された。

 

 1960年4月19日に、李承晩政権が大規模デモにより崩壊すると、約一年後の1961年5月16日には、パクチョンヒ陸軍少将の軍事クーデターによって、軍部政権がはじまる。

 アメリカにおいては、巨大な陸・海・空三軍の将軍、将校経験者は、法に則って選挙に立候補すれば政治家になることは可能なのだが、韓国では、この時、軍人が正規の選挙に立候補することなく、武力によって政権についた。

 

 したがって、韓国国民の言論の自由、支配者を選ぶ自由を守るための韓国軍の強化を支援した米国は、彼ら韓国が、ルールを守れない国民であることに唖然とすることになった。