フェミニズムと男性

「アウグスト・ベーベルの『婦人論』(1879)は、女性問題についての最初のマルクス主義による分析とされている。本著では、女性問題は、結局資本制分析のなかに組み込まれ、女性独自の解放運動ではなく、女性たちに労働者運動への参加を呼びかけた。

これはなかなか興味深い表現で、こういう「女性独自の運動」というこだわりがあるから、いちいち、「日本YMCA」「日本キリスト教矯風会」のように、いちいち、女性独自の運動体がたちあがるのだろう。

 「女たちの戦争と平和資料館」「「アジア女性資料センター」と「女」「女性」と個別化が図られるのだろう。

 だが、戦争で、男は悲惨な目には合わないのか。

 女性たちは、ひょっとして、男の悲惨な体験については、何、そんなもの、男たちが自分で自分たちのことは、政府に抗議しな、と冷酷に突き放す、恨みと無惨酷薄な精神性を持って、ひねた目で男を敵視しているのではなかろうか。

 こうなると、戦争と平和とは、女の命を守る運動であって、男のことはどうでもいいのではないのか、と疑問になってくる。

 おい、どうなんだ、男の革命家よ、聞きたくなってくるのだ。